さりげなくアロマティーク

ソムリエでアロマブレンドデザイナーの黒猫ばろきちの母が「香り」にまつわる話などをしていきたいと思います。

グラス1杯のワインで細胞から若返る

ばろきちです。

 

朝晩いくらか涼しくなってまいりましたにゃ。

味覚の秋も、もうすぐにゃ。。

 

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モテようと思ってバンダナしてみたにょ。

すぐに後ろに回っちゃうんだけど。。(=゚-゚)ノ

 

さて、赤ワインが恋しい季節が近づいてきた今日この頃、

ちょっと真面目にワインの健康効果についてのお話をしてみます。

信じるか信じないかはアナタ次第です。

 

ひと昔前、1990年代後半に空前の赤ワインブームがあったことを覚えている方はいらっしゃるでしょうか?

 

当時、ばろきち母は酒類メーカーで働いていたのですが、営業に行く先々の酒販店主から「何でもいいから早く赤いの持ってこい!!」と叱られまくる日々がありました。

 

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なぜそれほど赤ワインが売れたのでしょう?

それは、フランスの科学者 S.レノーが発表した『フレンチ・パラドックス(フランスの逆説)』という論文から、赤ワインが心臓病を予防する効果があるという学説が広まったことによります。

 

「乳脂肪の消費量が多いと心臓病による死亡率が高くなるものだが、欧州でもとりわけバターや生クリーム、チーズなどの消費量が多いフランスでは、なぜか心臓病で死亡する人が少ない。それはポリフェノールを豊富に含む赤ワインの消費量が多いからではないか」というものでした。

この報告をきっかけに、アメリカを中心に世界的に赤ワイン人気が高まり、日本でも空前の赤ワインブームが起こったのです。

 

ポリフェノールには強力な抗酸化作用があるため、動脈硬化をはじめ生活習慣病を予防する効果があると評判になったのです。

 「なんだか赤ワインって体にいいらしいよ」

という噂が世界中を駆け巡ったわけですね。。

 

ポリフェノールを豊富に含むワインの健康効果とは 

ポリフェノールとは、植物の苦味、渋味、色素の成分となっている化合物の総称で、自然界に5000種類以上存在していると言われています。

ワインには、アントシニアン、タンニン、カテキン、レスベラトロールといったポリフェノールが豊富に含まれています。

以下それらの一般的な効能について簡単にご紹介してみます。

 

アントシニアン

青紫色の天然色素で、黒や紫色の野菜や果物に多く含まれているポリフェノールです。
視力回復に効果的と言われ、ブルーベリーに多く含まれることで知られていますね。
網膜毛細血管を保護し、網膜に酸素と栄養分が供給されるのを助け、眼精疲労の回復や視力の向上に効果が期待できます。
黒ブドウを丸ごと発酵・熟成させて造る赤ワインには豊富に含まれており、色の濃いワインほどアントシニアン類が多いことになります。

カテキン

フラボノイド系のフラバノール類に分類され、お茶に含まれるカテキンは最も知られていますね。
カテキンを摂取することで得られる健康効果もたくさんあります。

抗酸化作用

体内の細胞を酸化させ、老化や病気の原因にもなる活性酸素を除去する働きがあり、生活習慣病の予防になります。
ビタミンCやビタミンEと同じように強い抗酸化作用があり、毒性のあるスーパーオキシドや重項酸素と言われる活性酸素を無毒化する作用があります。 

殺菌作用 

殺菌作用・抗菌作用があるため、食中毒の原因となる菌や胃潰瘍や胃がんの原因ともなるピロリ菌の増殖を抑制します。
特に白ワインの殺菌作用は強く、「生牡蠣にシャブリ」などの白ワインを合わせる定番のマリアージュは、そもそも食中毒を予防するためにも理にかなっているわけです。
また、濃い赤ワインがピロリ菌の除去に有効だという報告もあります。 

レスベラトロール

サンタベリーやブドウに多く含まれているポリフェノールです。
抗ガン作用に有効と言われていましたが、最近はこれを否定する報告もあるようです。
レスベラトロールは、長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化させる作用があり、細胞を生まれ変わらせ、若々しく保つ効果があると言われています。
アンチエイジング、美肌効果などにも期待されています。

タンニン

簡単に言うと赤ワインを飲んだ時に感じる渋味のことです。
特に強い抗酸化作用を持ち、殺菌作用、消臭作用もあります。

このタンニンは、ブドウの果皮と種子に由来するので、果皮と種子を除いて発酵させる白ワインにはあまり含まれないことになります。
また、タンニンには収れん作用があり、お肌には毛穴を引き締める効果があると言われています。 

ワイン中のミネラル

ワインには、カリウムが豊富に含まれ、ヒトにとって有害なナトリウムを細胞外に出す作用があります。
そのため、高血圧の予防にも効果があるのではと言われています。

また、アルカリ性食品であるワインは、尿のpHを調整するのを助けるため、カリウムの利尿作用とともに、痛風を防止する作用があるようです。

 

グラス1杯のワインが心身を癒してくれる


ワインにはミネラル、ビタミン、ポリフェノールが豊富に含まれているため、抗酸化作用、殺菌作用、抗ガン作用、動脈硬化予防、認知症予防等、多くの健康効果が期待されます。ですが、何より適量を守ることが大前提です。

 

グラス1杯とは、150mlを目安にされるとよいでしょう。

 

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(おまけ ソムリエばろきち)

 

熟成感のある濃いめの赤ワインを、ゆっくり味わいたい初秋の夜。。

若いワインにはない土やキノコの香りを感じます。

自分と静かに向き合う

グラス1杯の密かな癒しの時間。

たまにはワインの香りに身をゆだねてみるのもよいですね。

 

ばろきち親子は今日も元気です。

ではまたにゃ。